この4つの基本特性は、それぞれ相反する要素が一緒に存在しています。人によってどちらかが極端に強かったり、あるいはほどほどに共有していたり様々です。

何か問題について判断したりに解決するときに、パートナーとの相性に影響を与えるのが、この基本特性「思考型/情緒型」です。

基本特性3, 思考型/情緒型 について

思考型と情緒型の違いは、何となく想像がつく人もいるのではないでしょうか? 他に比較して分かり易い特性かもしれません。

無条件に子犬を拾う情緒型、冷静に検討する思考型

思考型は「状況を客観的な観点から見て判断するタイプ」、情緒型は「自分の個人的な価値観で判断するタイプ」。

たとえば、雨の中子犬が一匹さみしそうに鳴いている。そのときに「かわいそうだから飼ってあげよう」と思ってしまうのが「情緒型」です。その状況を客観的に判断するより「かわいそうだ」と思っている自分の個人的価値観を優先しています。

このように「個人的価値観」でもって物事を判断するのが「情緒型」なのです。

逆にその子犬を見ても「今、自分がこの子犬を飼える状況なのか? この子犬は、ほかに飼い主がいるのではないか? 何か病気を持ってはいないか?」と考えるところから始めるのが「思考型」です。

そのときの状況を、感情に流されず客観的に判断できるのです。

なので、子犬をいますぐ飼いたい「情緒型」と、じっくりいろんな観点から検討して決めたい「思考型」の間には大きな溝ができます。だから、ここでお互いがどう折り合えるかが重要になってくるのです。

でも、逆に言えば感情にまかせて子犬を飼いたいと考える「情緒型」の判断が、現実の生活において可能なものかどうかをしっかりチェックしてくれるのが「思考型」とも言えます。

つまり、お互いに欠けている部分を補い合える相性とも言えます。だから、お互いがお互いの気持ちを尊重できるのなら理想的な組み合わせということにもなるわけです。

思考型は「原理原則」、情緒型は「自分の価値観」

「思考型」は「原理原則」を大事にします。首尾一貫した考え方を尊重し、判断基準がブレません。なので、子育てなどで子どもが泣きついてきても、いけないことはいけないとして子どもの言いなりにはなりません。

一方の「情緒型」は「原理原則」より「自分の価値観」を優先します。なので、子育てなどでも子どもが泣きながら何かを訴えてくると、子どものほうが間違っているとわかっていても「子どもがかわいそう」という自分の感情を優先し許してしまいます。

だから、「思考型」と「情緒型」が結婚すると子育ての場面において、お互いの意見がすれ違うこともままあるのです。

ただ、子どものためを思うと、両方の型の親がいることによってバランスのいい形で育てられるという利点があります。お互いが、お互いの役割を分担して子育てをすると子どもにとっては理想的な環境になるのです。

「議論をかわすこと」が好きな思考型

あなたは人と議論をすることが好きですか? これは、かなり個人差があると思います。

「思考型」は人と議論することが好きです。人と議論して、いろいろな議題についてクリアにしていくということが楽しくてたまりません。

一方の「情緒型」は、論争をあまり好みません。人と争ったり、頭で何かを考えたりすることが苦手なのです。なので「思考型」から議論をもちかけられると逃げたくなります。

なので「思考型」同士だとお互い議論が好きなので、楽しく論戦できます。ですが「思考型」は相手の思惑を思い測るということが苦手なので、社会的なつきあいにはパートナーに「情緒型」がいてくれると助かります。「思考型」に足りない人間関係に対する配慮を「情緒型」が補ってくれるからです。

相談されたとき、「アドバイスする思考型」と「共感する情緒型」

あなたは、誰かから悩みを相談されたとき、まずどういう態度を取りますか?

相手の悩みにまず共感してあげられますか? たとえば「誰かに悪口を言われてつらかった」と相談されたとき、「それはつらかったね」と相手の気持ちに寄り添えますか? それができる人は「情緒型」です。

一方の「思考型」は相手の悩みを相談されても、共感する前に「なぜ、そういうことになったのか」を分析し始めます。そして、「あなたが相手に何か気分を害するようなことをしたのではないか」とか「誤解をまねくような態度をとったのではないか」とか原因を探り始めるのです。

情緒型は、原因より今の自分のつらい気持ちを理解してほしいと思っています。でも、思考型は相談された問題に対する対処法や原因を探ることに必死です。そこにお互いが相手に求めているものについて食い違いがでてきます。

ただ、情緒型同士だと一緒に落ち込んでしまいがちになることも事実です。お互いわかりあえるのは長所ですが、なかなか落ち込みから抜け出しにくくなります。そんなとき相手が、論理的な思考型だと相談していること自体ばかばかしくなってくるので、いまの自分の悩み自体が自分の意識から飛んでいきます。そこが利点と言えば利点でしょう。

また、相談されたとき情緒型は相手を傷つけないようにアドバイスできますが、思考型は正直で率直なので、相手の気持ちを考えるより自分の考えをそのまま口にしてしまいます。ある意味、正しい意見を聞けるのは思考型なのですが、深く傷ついているときには思考型には相談しないほうがいいかもしれません。

このように「情緒型」と「思考型」は大きく思考回路が違います。なので、パートナー選びをするときも、この点を念頭において慎重に選びましょう。


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