結婚相手として人気がある職業のひとつ「弁護士」。
ただ最近の司法制度改革の影響もあり、弁護士のイメージが変わってきています。
弁護士との結婚を意識する前に、本当の弁護士像を確認しておきましょう。
弁護士の実態とは
弁護士の年収
弁護士といえば、医者と並ぶ高年収だと思われがちですが、それはごく一部の弁護士に限った話。
平成27年の国税庁統計によると、
- 弁護士の約4人に1人(27%)は年収300万円未満
- 弁護士の過半数(53%)は年収700万円未満
- 弁護士の約3人に1人(33%)は年収1,000万円以上
ということが分かります。
国税庁H27年
これは20代30代の独身男性に限っているわけではなく、40代50代の既婚者も含んだ弁護士全体の年収。
つまり20代30代ではこれより低い年収だと考えられます。
難関資格を得るために、法科大学で6年勉強して、さらに一部は司法試験浪人までして、年収300万円未満…。
厳しいですね。
さらに弁護士の多くは自営業者。
退職金も厚生年金もありません。
そう考えると年収700万円といっても、会社員の年収700万円より厳しい環境です。
参考までに、医師の年収と比較すると、全く違う事が分かります。
国税庁H27年
こちらも合わせてお読み下さい。
⇒医者と結婚するために
弁護士の年収調査には、様々なものがありますが、サンプルの人数が少なく偏っているものがほとんど。
あまり参考になりません。
一番正確なのは、先程の「国税庁の統計」。
弁護士のほぼ全員にあたる30,354人(平成27年)を調査しています。
増え続ける弁護士
なぜ弁護士の年収はこんなに低いのでしょうか。
それは弁護士の人数が増えている一方で、弁護士の仕事が増えていないため。
弁護士の人数は日本全体で3.5万人。
さらに毎年約1500人ずつ増えています。
これは引退する人が500人程度なのに、新しく弁護士になる人が約2000人もいるからです。
司法制度改革とは
2006年に司法試験制度が改革されて以来、新しく弁護士になる人(司法試験合格者数)が急激に増えました。
【司法試験合格者数の推移】
- 1990年: 499人
- 2000年: 994人
- 2010年: 2,133人
急激に増えていますね。
なぜこんなに増えたの?
弁護士が急増したのは、政府の政策が原因です。
2000年当時、アメリカなどの欧米の司法制度を導入するために、日本には弁護士や裁判官の人数が足りないと考えられていました。
そこで司法試験を簡単にして、弁護士の人数を増やしたのです。
しかし日本人にはあまり訴訟の文化が馴染みませんでした。
弁護士の最も代表的な仕事である「訴訟の件数」は当時の予想ほど増えていません。
仕事はあまり増えていないのに、弁護士の数がどんどん増えたのです。
結果として、弁護士が増えすぎて余っているのが現状です。
弁護士の平均年収は高い
しかし多くの調査では、弁護士の平均年収は1000万円を超えています。
同じ政府系の厚生労働省平成23年度賃金調査では、弁護士の平均年収は1039万円。
弁護士の半数が年収700万円未満なのに、平均だと年収1,000万円以上。
なぜこんなに違うのでしょう。
原因は、稼いでいる弁護士がとても大きな金額を稼いでいることです。
平均年収はあくまで「平均」です。
つまり稼いでる弁護士は、年間数億円以上を稼いでいるのです。
平成27年国税庁の調査でも弁護士で
年収1億円以上: 333人
年収5億円以上: 9人
彼らが弁護士の平均年収を引き上げていることが分かります。
稼いでいる弁護士とは
では、「稼いでいる弁護士」とはどういう弁護士なのでしょうか。
主に2種類あります。
- 法人のパートナー
- 稼ぐシステムを構築した起業家
法人のパートナー
1つは法人のパートナーとして、法人の買収などを専門としている弁護士。
しかしこの仕事は激務です。
平日は徹夜もしばしばあり、休日も家で仕事をするような厳しい仕事。
だからこの様な弁護士と結婚しても、育児や家事は全てあなた1人がすることになります。
また大きな訴訟などを抱える法人パートナーの弁護士は、いつも厳しいプレッシャーを受けているため、その妻はしっかり精神面を支える役割になります。
稼ぐシステムを構築した起業家
稼ぐ弁護士のもう一つは、弁護士を切り口とした稼ぐシステムを構築して、収益化に成功した弁護士です。
例えば、2010年頃に盛り上がった「消費者金融の過払い金請求」が有名。
この過払い金請求訴訟とは、過去に返済した借金の利子が違法に多かったということで、返済が終わったローンの利子分を取り戻すという訴訟です。
これだけで、年間数億を稼ぐ弁護士が続出しました。
今後盛り上がる案件では「ブラック企業の未払い残業代請求」などが予想されます。
ただこの様なタイプの人は、もはや弁護士というより起業家。
ビジネスが当たったときのリターンは大きいですが、ブームが終わったり、投資が失敗すると、生活は一変して厳しくなります。
この様な起業家タイプの弁護士と結婚する場合は、生活が厳しくなっても乗り切れるタフな精神が必要になります。
「弁護士=稼いでいる」は間違い
この様に弁護士の4人に1人は年収が300万円未満、つまり普通の会社員以下。
弁護士だからといって、全員が稼いでいるわけではありません。
経営センスが弱く、司法試験の勉強が得意だっただけの弁護士は、独立開業してもほとんど仕事が無い状況なのです。
かといって、まったく稼げないわけではありません。
1000万円以上の年収を稼ぐ弁護士が33%もいます。
さらに1億以上を稼ぐ弁護士も300人以上います。
経済力以外の魅力
弁護士は難関資格である司法試験の合格者。
誰にでもできるわけでない、大変難しい仕事です。
そういう意味では、尊敬できるお仕事。
社会的にも地位は高く、信用もあります。
また大学時代や20代を司法試験の勉強や研修で忙しく過ごした人ばかり。
異性に慣れておらず、純粋で浮気などしない家庭的な男性も多いといえます。
結婚相手としては、そういう意味では向いているのではないでしょうか。
弁護士は経済面を期待しすぎない
経済力以上に大切なことはたくさんあります。
弁護士は尊敬できるお仕事。
経済面にはあまり期待せず、個人的な相性などを重視したほうが良いかもしれません。
そもそも結婚適齢期で独身の弁護士など1万人も居ません。
弁護士に絞って出会いを求めると、良いお相手との出会いのチャンスを逃しかねません。
もし偶然出会ったお相手が弁護士で、相性が良いなら、もちろん迷う必要はないのでは…。
総合的に判断して、幸せな結婚をかなえて下さい。
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