婚活疲れイメージ
「婚活してるけど、良い人になかなか出会わない」

「『良いかな』と思った人に断られると、本当に悲しくなる」

慣れない婚活に「疲れた」と感じるアラフォー女性も多いようです。

どうすれば婚活疲れせずに、アラフォー女性が結婚相手に出会えるのでしょうか。

婚活疲れしないためのコツが、心理学の教えにありました。

人は誰でも、幸せになることができる

「人はいま、この瞬間から幸せになることができる。」

そんな教えを説く心理学の巨匠がいます。

巨匠の名は、アルフレッド・アドラー。
ユングやフロイトと並んで「心理学の三大巨頭」と称される人物です。

1. アラフォーだから良い人に出会えないわけではない

アラフォー女性が婚活して感じることのひとつは、
「なかなか良い人に出会えない」
ということ。

アラフォー女性は、自分よりも若い30才前後や、場合によっては20代前半の女性たちと一緒に婚活しなければなりません。

どうしても年齢が若い女性が人気になる…
これは厳しいながらも現実です。

だからといって
「アラフォーだから良い人に出会えない」
「私がもう少し若ければ…」
そう考えるとどんどん暗い気分になりがち。

確かに年齢のせいで良い人に出会えないと考えるのはとても自然なこと。

フロイトの言う「原因論」の考え方であれば「その通り」ということになります。

目的論ではあなたの目的に注目する

しかし、アドラーはこうした考え方をはっきりと否定しています。

「あなたの年齢」と「良い人に出会えない」という事柄には、因果関係はないというのがアドラーの考え方。

アドラーは
「年齢」という原因が先にあるのではなく、
「良い人に出会いたくない」という目的が先にあるという「目的論」で物事を考えます。

つまりあなたは「良い人に出会いたくない」と思っていて、自分自身を納得させるために「アラフォーという年齢」といった理由を作り上げているというのです。

そう言われても、「良い人と出会いたいから婚活しているのに、それはあり得ない」と納得できないかもしれません。

アドラーはなぜ、「良い人に出会いたくない」と思っていると考えるのでしょうか?

それは、「良い」と思う人に出会うことを「怖がっている」から。

心のどこかで、
「断られたりして傷つくのが怖い」
「今の仕事や楽しい時間がなくなったら嫌だ」
と思っている。

これがアドラーの考え方なのです。

あなたのお相手はたった1人だけ

アドラーのこうした考え方でいくと、良い人に出会えないのは「あなたがアラフォーだから」でも「あなたに魅力がないから」でもありません。

確かに、20代の女性と比べると、アラフォー女性は若さではかないません。

でも10,000人の男性がいれば、10,000人全員が20代の女性を好むわけではありません。
たった一人と出会うイメージ
あなたが出会うべきお相手はたった1人だけ。
10,000人の男性と出会って、人気投票で1位になることが目的ではありません。

若い女性と結婚したいという一般的な男性の価値観なんて、実は関係ないのです。

逆に一般的な価値観で結婚相手を選んでいるような「精神的に未熟な男性」を相手にする必要がないので、良いお相手を見つけやすいといえます。

あなたの目的は、ただ1人のお相手と出会い、ともに人生を歩む関係を築くこと。

あなたに必要なのは、この先に待ち受けるあらゆる状況を恐れず「良い人に出会うんだ! 」と決意すること。

そして最初の一歩を踏み出す勇気なのです。

2.相手に断られても傷つかないための「課題の分離」

婚活疲れを感じるもう一つの要因として、
「良い人に出会えたのに続かない」
「断られてばかりで辛い」
といったことも挙げられます。

断られると
「私の何がいけなかったんだろう」
「すべてを否定されたようで自信がなくなる」
と感じてしまいがち。

結果的に婚活疲れにつながってしまいます。

ここでもアドラー心理学が役に立ちます。

アドラー心理学には「課題の分離」という考え方があります。

これは

  1. 「目の前にある『課題』は誰の課題なのか?」という視点から考え
  2. 自分の課題と他者の課題を分離していく
  3. そして「課題を分離した後は、他者の課題には踏み込まない(介入しない)」

というもの

これがアドラー心理学における「課題の分離」という考え方なのです。

相手の判断は相手の課題

例えばあなたがある男性と出会い、その男性とお付き合いしたいと思ったとき。

「お付き合いしたいという気持ちを伝えるかどうか」というのは、あなた自身の課題です。

一方で「お付き合いしたい」と言われた相手の男性がどう判断するのか、あなたとどんな関係を築いていくのか、それは相手の課題となります。

自分の課題に対する答えが出せるのは自分自身しかいないのと同じように、他者の課題に対する答えを出せるのもまた、他者以外にはいないのです。

こうした相手の判断に対して
「なぜそんな判断をしたのか」
「こんなに思っているのになぜ断るのか」
と考えるのは、他者の課題に介入していること。

他者の課題には介入しない

アドラーは言っています。

「他者の課題に介入すること、他者の課題を抱え込んでしまうことは、自らの人生を重く苦しいものにしてしまいます」

「あなたにできるのは、自分の信じる最善の道を選ぶこと、ただそれだけ。
一方で、その選択について他者がどのような評価を下すのか。
これは他者の課題であって、あなたにはどうにもできない話である。」

「どうして私は断られたのか」と他者の課題に足を踏み込んでしまうと、私たちはたちまち重く苦しい気持ちになってしまいます。

自分には魅力がないのではないか、どこか劣っているのではないかと落ち込んでしまいます。

しかしこのとき「どう判断するかは相手の課題なのだ」という線引きがしっかりできていれば、自信を無くしたり深く落ち込んだりすることもなくなるでしょう。

あなたがすべきことは「自分の課題にしっかり立ち向かうこと、ただそれだけ」という心構えが大切になってきます。

3.計画的な人生など不可能であることを知る

婚活は準備期間ではない

最後にもうひとつ。

婚活をしていると「結婚する」ことが目標にあり、それに向かって進んでいく…そんなイメージを持つ人が多いのではないでしょうか。

アドラーはそうしたイメージを持ちませんでした。

なぜなら、「結婚する」ことが目標で婚活はそれに向けた準備期間…
そう考えていたら、婚活している時間そのものが「我慢の時期」になってしまうから。

我慢の時期が長くなればなるほど、疲れてしまうのはある意味で当たり前のこと。

そうではなく、結婚することに向けて婚活している「いま、ここ」だって、あなたの人生における「本番」なのだ…
アドラーはそうイメージしたのです。

いま、ここを真剣かつ丁寧に生きる

私たちは過去や未来を生きることはできません。

生きられるのは「いま、ここ」だけ。

そうした意味から、アドラーは「人生とは線ではなく、点の連続」つまり、「連続する刹那」なのだと考えました。

そして「人生が線ではなく点の連続である以上、計画的な人生など不可能」だと言ったのです。

「〇〇歳までに結婚する」そんな風にリミットを定める必要はありません。

むしろそれは不可能な話。

大切なのはあなたが「いま、ここ」を真剣かつ丁寧に生きること、ただそれだけなのです。